これから子供を産む予定がある人、すでに育児に奮闘中の人、自宅にいながら「ネイリスト」と「ママ」としての両立ができる自宅サロンは、とても魅力的です。
でも、ただでさえ子育ては未知の世界で大変なのに
- どのタイミングで始める?
- 保育園が決まらないと無理?
- 子供が急に熱を出したらどうする?
というような不安があるのではないでしょうか?
そこで、このページでは、実際に私が子供を育てながら、現在まで自宅ネイルサロンをどう運営してきたのか、経験談も交えながらお話しさせてください。
こんにちは!もりです!私も四苦八苦しながらここまできたママネイリストです!良かったらお付き合い下さい。
もくじ
実際に子育てしながらサロンを運営した経験談
私の時系列を簡単に説明するとこんな感じです。
- 自宅ネイルサロンを始めてから1年2ヶ月後に上の子を出産
- 下の子を出産したタイミングで、引っ越しのため移転
- 保育園には預けず二人とも3歳から幼稚園
①自宅ネイルサロンを始めて1年2ヶ月後に上の子を出産
出産直前まで休まず、出産後も早々に復帰しました。(無理をして後から体調を崩したので産後はしっかり休んでください)
自分の母に週2回、夫に週1回1日中子供を見てもらい、その週3日に集中してお客様に来て頂き、あとの曜日は「子供がいる状態でも良い」と言ってくれるお客様だけご予約を取っていました。
お客様のいない合間に授乳し、なるべく空き時間は子供と遊んで疲れさせてから、予約の時間の20分前くらいからお昼寝の体勢に入るように必死にやってました。
この時は、宣伝もしておらず新規のお客様はほとんどいませんでした。既存のお客様と、すでに人間関係ができていたため、子供が泣き止まない時は、途中で授乳タイムを取ってお待ちいただいたり、お客様があやしてくださったりと、かなり理解があり助かりました。
②下の子を出産したタイミングで、引っ越しのため移転
①の自宅サロンでは、宣伝を一切せず運営していたことから、最終的に1ヶ月の売上は20万円→6万円くらいになってしまっていました。
このタイミングで二人目を出産し、生後2ヶ月の時に現在の自宅サロンに移転しオープンしました。
上の子の時とは違い、本気でサロン運営しようと決めていたので、定休日は月8回程にし、宣伝し新規のお客様も受け、1年で1ヶ月30万円くらいまで売上が上がりました。
保育園には預けていなかったため、母、義母、夫だけでなく、友人に少ないですがシッター代を支払って、子供を見てもらうために思いつく限りの人にお願いしました。
合間に授乳したり、遊んだりは上の子の時と同じようにやっていましたが、どうしても預け先がなく施術部屋に子供がいた時も、想像以上にお客様は寛大でした。
2歳を過ぎると、よく乱入してくる事もありましたが本当に、皆様に可愛がって頂きました。
泣いたら抱っこしてくれたり、足を動かして遊んでくれたり、一緒に育ててもらった!て私は思ってます!娘もお客様の名前覚えててとても懐いてるよ〜
③保育園には預けず二人とも3歳から幼稚園
最初は保育園に預ける予定だったのが、①のやり方でなんとかなりそうだったのと、「せっかく自宅で仕事ができているんだからこのままそばにいたい」という気持ちが強くなったため、保育園には預けない決心をしました。
私の場合は結局そのおかげで、3歳で幼稚園に入るまでは、二人共感染症に関しては一切かかりませんでした。
3歳から入園した幼稚園は、自宅の前まで送迎バスがあり、通常でも帰りは16時、延長保育を利用すれば18時にバスで帰ってきてくれるという園で、PTAもなく、本当に働く母の大きな味方となってくれました。そういう面でも幼稚園や保育園選びは大切かなと思います。
子供が何歳の時に始めるのがベストか
「子供が落ち着いてから」とよく聞きますが、子供が落ち着くのは一体いつなのか・・・。難しい問題です。
赤ちゃんの時は、とにかく数時間おきの授乳やオムツなどのお世話が大変だし、保育園や幼稚園に入ったら、熱を出して呼び出しがかかるし、小学校に行けば宿題や成績、友達とのトラブル等・・・どの年齢でもその時々の悩みは違うものです。
では、子育てしながら自宅サロンを始める時、どのタイミングがベストなのか・・・?
答えは「いつでも大丈夫」です!始めたい!と思ったときに動くのが一番のベストタイミングだと私は思います。
子育ては本当に大変で悩みは尽きないので、タイミングを探っていると、次々新しい問題が出てきて永遠にそのタイミングは来ません。
私は二人とも生後2ヶ月以内でした。決して楽ではなかったし、泣き止まない娘を放置しながら、娘にもお客様にも申し訳なさすぎて、ずっと謝っていた日もありました。が、断言できます。
いつ始めても、大変だけど、何とかなります。なんとかなってきました。
子育てしながら自宅サロンを始めるためにやるべきこと
ではここから、子育てしながら自宅サロンを運営していくためには、どんなことに気をつけなくてはいけないのかを、私の経験を踏まえて解説していきます。
- 顧客ターゲットを明確に絞る
- お客様の都合にも合わせる
- サロンのコンセプト (強み)をつくる
- 子供がいることを明記しておく
顧客ターゲットを明確に絞る
まず、子育てしながらサロン運営していくためには、それを理解して下さるお客様に来て頂かなくてはいけません。
ターゲットとなるお客様は「主婦層」です。
営業時間や営業日ひとつとっても、子供が優先となり、遅い時間までや、日祝の営業は出来ないため、忙しく「バリバリ働いているお客様」を迎えることは難しいことが分かります。
現在、同じように子育て中のお母さんや、すでに子供が独立して時間に余裕のあるお客様であれば、もしどうしても子供の預け先がなく施術部屋の子供がいる時も、急な子供の熱などでキャンセルをお願いする時も、理解して下さいます。
私のサロンでも、年齢は20代から70代までと幅広いものの、圧倒的に多いのがの主婦のお客様です。皆様、ほとんどが子育て中、または経験者なので、理解があっただけでなく、私の育児に悩んだ時も、相談に乗って頂き何度も救われてきました。
現在は小学生になった娘の成長を、一緒に喜んでくれるお客様ばかりで、人はこんなにも温かいのだなと、実感しています。
子供がインフルエンザにかかって私もうつってしまい、お客様にキャンセルのお願いをしたら、その後玄関先に、たくさんのお見舞いグッズが入ったスーパーの袋が置かれていて、泣いたことがあります。なんてあったかいんや〜。
お客様の都合にも合わせる
こちらの都合に快く合わせて下さっている以上、お客様の都合にも合わせるようにしています。
急なキャンセルや日程変更にも、快く応じますし、もちろんキャンセル料なんて頂きません。
お子様を連れて来られるお客様には、タブレットで動画やアニメを見てもらったり、お菓子やジュースを出して楽しんでもらえるようにします。
また、まだ抱っこが必要な赤ちゃんをお連れの場合は、そのまま抱っこしてもらっておいて、片手ずつ仕上げますし、授乳が必要であれば、10分程度中断することもあります。
もちろん全ての融通を聞けるわけではないですが、私の状況を理解し温かい言葉をくださるお客様に、少しでも恩返しをと考えているうちに、自然と信頼関係を築けたのではないかと思っています。
サロンのコンセプト (強み)をつくる
とにかく、安定したサロン運営にはリピーターのお客様が必要不可欠です。リピーター様は、こちらの状況を理解した上で毎回来て下さるのですから、このブログの内容がこれで全て解決すると言っても良いくらいですね。
それには、「このサロンでなくては」「あなたでなくては」と思って頂ける自分の強み=サロンのコンセプトがなくてはいけません。
私のサロンの場合だと「アートは全て手描き」「持ち込みデザインok」「ベースフィルインができる」「アクリルスカルプチュア、エンボスアートができる」等が強みかなと思っています。
私は、特別すごいことが出来るスーパーネイリストではないけど、近辺にこれが叶うネイルサロンが少なかってんな〜。ラッキーでした
リピーター様は「あなたにやってもらいたい」と思って来てくださります。もし急な変更や、サロンに子供がいてご迷惑をかけてしまっても必ずまた来てくださいます。
サロンの強みをアピール→リピーター様が増える→あなたにやってもらえるなら、それでいいと思って下さる→子供がいることはハンディでなくなる
こういうイメージですね。
結果的に、精神的にもすごく楽な自宅サロン運営ができるようになるので、一人一人のお客様にファンになって頂けるようなサロンをつくってください。
子供がいることを明記しておく
子供がいることで迷惑をかけることが多い場合は、そのことをホームページやサロンの予約サイト等に書いておいた方が良いです。
自宅に子供がいる場合はそのことを、体調を崩しやすいお子さんの場合は急な日程変更をお願いするかも知れない旨を記載しておけば、後からお客様に嫌な思いをさせなくてすみますし、逆に子連れの新規のお客様は連れて行きやすいと思ってくれるでしょう。
集客にとってはデメリットとなりますが、とにかく最初は少数でも、来てくださった新規のお客様を次に繋げることに全力を注ぐ方が大切です。
子供が急に発熱!どうする?
必ず想定しておかなくてはいけない急な子供の発熱。保育園、幼稚園に入れば、絶対に起こる事態です。
私の娘も、特に冬場は、インフルエンザやノロウィルス等の感染症に毎年必ず罹ってしまっていました。
その時どうするか?覚悟を持って決めておく必要があります。
頼れる人が近くに居ればそれが一番ですが、私は急な事態に頼れる人はいなかったので、その経験を用いて、対処の例を挙げていきます。
- 病児保育室
- 病児シッター
- キャンセルのお願い
①病児保育室
私の場合はとてもラッキーなことに、自宅から徒歩圏内に病児保育室がありました。
前日、または朝一番に発熱した場合は、朝の診察時間に駆け込み、そのまま子供を預かってもらっていました。
感染症が流行する季節は激戦ですが、インフルエンザでもでも預かってくれます。
私も何度もお世話になり、朝から18時30分までで、1回2500円でした。
保育士さんがずっとついて下さり、経過観察の日誌もつけて頂けて本当に安心できたので、「熱の子を預けるなんて・・・」という罪悪感もあったのですが、「代わりのいない仕事を持っている以上は責任もある」と自分に言い聞かせ割り切るようにしていました。
②病児シッター
私は利用したことがないのですが、最近ものすごく浸透してきているサービスです。
自宅にシッターさんが来てくれて、熱の子供を見てくれるのですが、病児保育室と同様、インフルエンザやノロウィルスでも対応してくれる所がほとんどです。
また、病児保育室と大きく異なるところが、会費を払っている場合は、保育園や幼稚園からの急な呼び出しに対応してくれる所です。
「今からお客様がくる」「今施術真っ最中でまだまだ時間かかる」タイミングで、園からの呼び出しの電話が鳴ったこと、私にも経験があります。
お迎えにも行ってもらえて、そのまま自宅での保育に対応してもらえるなんて、ありがたいサービスです。
小さいお子さんを育てながら、ガッツリ本気でサロン運営していきたい人は、検討するのもいいかもしれませんね。
当時こんなんあるって知らんかった〜!知ってたら契約してたかもな〜。スマホの着信画面に「幼稚園」て出た時の絶望感すごかった・・・
③キャンセルのお願い
どんなにお客さまに迷惑をかけたくなくても、やはり一番大切なのは子供の事です。
どうしようもない時や、どうしても子供のそばに居てあげたい時は、お客様にキャンセルのお願いをします。私にとって、これは最終手段ですが、何度もそうするしかない事がありました。
もしかすると新規のお客様はもう来て下さらないかもしれませんが、それは仕方ありません。リピーター様は快く日程を変更して下さいます。申し訳なさで落ち込むこともありましたが、体はひとつしかないので割り切るようにしていました。
まとめ
自宅サロンは、店舗型サロンよりお客様との関係性が濃密になりやすいです。
それは、代わりがきかないという大きなデメリットもありますが、お客様との信頼関係が築けていれば、いざという時に強力な理解者となって下さいます。
子供が小さいうちは、思わぬタイミングで想定外のことが起きるものですが、それは振り返ればほんの数年のことなのです。
「お願いだから早く大きくなって〜」と何度思ったか分かりませんが、熱を出すのも、私の娘は2人とも年中さんを最後にほとんどなくなり、小学生になった今では全くなくなりました。
今では子供だけのお留守番もちょちょいのちょいです。何せ、お留守番と言っても同じ空間にいますからお互いに安心ですしね。
子育てのアドバイスをくださり、迷惑をかけても逆に励まして下さり、大きくなっていく娘の成長を一緒に喜んでくださる・・・手探りで必死にやってきた毎日でしたが、今となっては、このお客様方に支えられている自宅サロンが、私の人生にとってなくてはならないものとなりました。
もし今大きな不安を抱えて一歩踏み出せない人がいるなら、「意外となんとかなります!」「思っている以上に、人は温かいです!」と、声を大にして言いたいです。
子供の成長も見逃さず、自分の人生も生きられる、私にとって自宅サロンはそんな場所です。
少しでも参考になることがあれば、とても嬉しいです。
最後まで読んでくれてありがとう!ほな、またね〜!