始め方

無資格で自宅ネイルサロンを始めて成功するためには?メリットデメリットも解説

ネイリストを目指している方によくされる質問があります。

  • ネイルの資格を取らずに先に自宅サロンを始められる?
  • 資格を取る前に自宅サロンを開いても成功できるの?

ネイリストは国家資格ではないため、いつからでも無資格で働くことも、もちろん開業することも可能です。

この記事では「無資格で自宅ネイルサロンを始めて成功ために必要なこと」をメリットデメリットも含めて、詳しく解説していきます。

もりさん

ご挨拶が遅れました!大阪で育児をしながら月収40万円~50万円の自宅サロンを運営している、もりです。良かったら参考にしてください!

そもそもネイルの資格って何?

まず、ネイルの「資格」とは何があるのか簡単に見ていきましょう。

  • ネイルサロン衛生管理  難易度★☆☆☆☆☆
  • フットケア理論検定   難易度★☆☆☆☆☆
  • ネイリスト検定3級   難易度★★☆☆☆☆
  • ジェルネイル検定初級  難易度★★☆☆☆☆
  • ネイリスト検定2級   難易度★★★☆☆☆
  • ジェルネイル検定中級  難易度★★★☆☆☆
  • ジェルネイル検定上級  難易度★★★★☆☆
  • ネイリスト検定1級   難易度★★★★★☆
  • 認定講師        難易度★★★★★★
もりさん

ゲゲゲ…!改めて見ると多いなあ….嫌になるのよく分かるよ〜。ちなみに私は、何回も心折れながら、ものすごーく時間をかけて、上からネイリスト1級までを取得しました。

独学で取れるのはどこまで?

簡単に誰でも取れるものなら、誰も悩んだりしませんよね。

そこで、独学だとどこまで取れるか少し触れてみますね。

ネイルサロン衛生管理士

これは、講習を受け、簡単な筆記テストのみで取得できます。

出題範囲も直前の講習で全て教えてくれるので、誰でも簡単に合格できます。

理論フットケア理論検定検定

ネイルサロン衛生管理士と同様です。でも、私個人の感想ですが、ほんのちょーっとだけ、こっちの方が難しかった印象です。でも、ちゃんとテキストを読んでいれば受かります。

ネイリスト検定3級 

合格率が80%を超える試験です。仕上がりの美しさよりも、基本的な知識と工程を主に審査されるので、3ヶ月ほど頑張れば独学で合格できます。筆記は、テキストと過去問をしっかりやっておけば大丈夫です。

ジェルネイル検定初級

こちらもネイリスト検定3級と同様です。また、3級以上を先に取得していれば実技試験の一部が免除されます。筆記は公式のテキストがありませんが、ネットで検索すれば過去問を見られます。

もりさん

これ以上は難易度がぐんと上がるから、基本的には独学では難しいかな….。

プロのネイリストとしてふさわしいとされているのは、ネイリスト検定2級、ジェル検定中級以上です。飛び級ができないので、独学で取れる分だけでも取っておくと、後で上を目指したくなったときにスムーズなので、挑戦してみる価値ありです。

もりさん

ちなみに、お客様から検定を持っているか聞かれることはもちろんあるけど、そんなに多くなかったよ!

でもそれは、「持ってて当たり前」と思われているから。あと、やっぱり「1級を持ってる」ていうのが一番お客様は安心するんやって実感はしたよ。

「持っていない」と答えるときのイメージはしといたほうがいいかも!私も持ってない期間長かったから、この質問されるの嫌やった〜

無資格で自宅サロンを始めるメリットデメリットを解説

では、無資格で自宅サロンを始めることに、どのようなメリットとデメリットがあるのか見ていきましょう。

メリット

それはズバリ!「今すぐに始められること」です。

当たり前のことのように聞こえますが、検定を取得するには、そのためのスクールや講習代、テキスト代、用品代や受験料が結構かさみます。

そして、お客様から信頼されやすいネイリスト1級&ジェルネイル上級の検定を取得するには、最短でも1年と数ヶ月かかり、その間は毎日練習時間も確保しなければいけません。

「今すぐ、しかも自宅で始められる」ということは、費用と時間を大きく節約できるとも言えますから、今の段階でそこにかける余裕がない人には大きなメリットとなります。

デメリット

お客様からの信頼度が低く、「高いお金を支払ってでも良いサービスを受けたいお客様」、いわゆる「良い客層」を集められないことです。

「資格なし」「経験なし」となると、それをカバーするような、よほど他のサロンと違う強みがない限りは「価格の安さ」で勝負するしかありません。

周りのサロンの相場より、価格をかなり安く設定してホットペッパー等に掲載すれば、恐らく新規のお客様は集まります。

しかしそこには大きなデメリットがあるんです。

もりさん

イメージするためにさらに詳しく説明していくね!

価格を安くすることのデメリット

  • トラブルが増える
  • リピーターがつきにくい
  • 労働時間の割に売上が取れない
・トラブルが増える

良い客層が集まらないと言うことは、反対に、悪い客層が集まりやすいということです。言い方は悪いですが、これは断言できます。

安いからと言っても、お客様はそれなりの仕上がりを求めてきます。ここでいうサロンにとって「悪い客層」とは、「お金は出したくないが、仕上がりやサービスへの理想が高く、要求が多い人」です。

そうすると何が起きるか…クレームが増えます。中には理不尽な内容もあると思います。

毎回毎回クレームが起き、やり直しに応じなければならないストレスは相当なものです。また、クレーム対応は、少し間違うだけでさらにお客様を怒らせてしまい、最悪の場合大きなトラブルに発展します

・リピーターがつきにくい

一番ストレスのないサロン運営は、リピーターのお客様が多いことです。気心が知れている、好みを知っているという事は精神的にも楽ですし、何より毎月の売上が安定します。

しかし、安さに惹かれて試しに来てみた[良い客層]のお客様は、サービスに満足できないと「やっぱり安いだけだった」と2度とくることはありません。

また、安さだけで選んで何度かリピートしてくれてるお客様は、もっと安いサロンが見つかればそっちに行ってしまうんです。

そうやってリピーターがつきにくく、毎回新規ばかり受けてしまうと、「どんな人が来るのかな」「何を話そうかな」「どんなカラーが好みかな」「どんなデザインを言われるのかな」という不安をいつも感じながら接客しなければいけないので、疲れます。

もりさん

しかも新規客はドタキャンも多いねんな・・・。ただでさえ売り上げが安定しにくいのに、これされたらホンマに辛いわ。

・労働時間の割に売上が取れない

当たり前ですが、価格を下げれば数をこなさなければ売上はとれません。

例えば、1回2時間の施術で1万円頂ければ、4時間働いただけで売上は2万円です。

これを半額の5000円に設定すると、2万円売上るためには8時間働かなければいけません。

どちらが大変かは一目瞭然です。

なやみさん

なんかすごいデメリットだらけなんですけど・・・結局無資格で自宅サロン始めるのはやめといた方がいいって事なんですか?

もりさん

違うよ!始める前にデメリットをちゃんと理解しておくことが大切ってことを言いたかってん。

とにかく今すぐ自宅サロンを始めるには

全てのデメリットを理解した上で、「とにかく今すぐ始めてみたい!」なら、それはもちろん「やってみたら良い!」です。

何を持って成功というのかは人によって違います。もし、想像よりうまくいかなかったとしても、自宅サロンですからリスクもそんなに大きくありません。

ではここで、もう少し詳しく、目標とする自宅サロンのタイプを2つに分けて、どのように始めていくのか考えていきましょう。

  1. 月数万円程度の副業レベルの売上で十分:趣味、副業タイプ
  2. 自宅サロンで生活できるようになりたい:本格的タイプ

①月数万円程度の売上で十分:趣味、副業タイプ

目指す自宅サロンがこのタイプの人は、友人や身内、そこからの紹介で一定のお客様を集められるでしょう。

知人であれば、「安くしてくれるならいいよ!」と資格がないことへの理解も得られやすいかもしれませんね。

価格は安めに設定し、SNSなどもフルに使って一人でも多くの知り合いに宣伝しましょう。

イメージできる1ヶ月の売上は、2~5万円です。

気をつけたいこと

知り合いであるからこそ、相手は何か不満があっても口にしにくいです。気付かない間に、関係性にヒビが入っていた…なんてことも!

自宅サロンに来てくれている時は、どんなに親しくても「お客様」であることを忘れずに、不満や不安がないかをこちらから確認してください。

また人によって値段を変えるのは、よく聞くトラブルに発展するケースなのでやめておきましょう。世間は狭く、誰と誰が繋がっていて発覚するか分かりません。

もりさん

1円でももらったらお客様やもんね。親しいからこそ、大切にしないと!

②自宅サロンで生活できるようになりたい:本格的タイプ

本格的に稼ぐことが目標の人には、オススメしたいポイントが3つあるので参考にしてください。

  • フォルム形成をしっかり練習する
  • 周辺のサロンのメニューと価格をリサーチする
  • 定額制のメニューにする

フォルム形成をしっかり練習する

  • 形がイビツ
  • 表面が凸凹
  • はみ出しているのですぐ浮く

ジェルネイルを施術する上で、これだけは絶対にないように、フォルム形成に力を入れて練習してください。

今まで、私のサロンに新規で来られるたお客様の中に、他店からの乗り換えの方もたくさんいらっしゃいましたが、他店での仕上がりの不満の多くがこの3つです。

ネイルの知識のないお客様でも分かることなので、プロとしては最低限マスターしなければいけない項目です。

フォルム形成については、闇雲に練習するのではなく、ジェルの特性を勉強し、理解すれば上達しやすいです。

もりさん

ジェルもメーカーによって、サラサラで流れやすいとか、硬くて流れていきにくいものがあって全然違うから、色々試して自分のやりやすいメーカーを見つけてみて!

周辺のサロンのメニューと価格をリサーチする

価格を安くすることのデメリットを理解した上で、「安いサロン」として宣伝すると、ある程度の集客はできると思います。

周辺のサロンのメニューと価格をリサーチした上で設定すると良いです。

最初の集客は、よほどSNSの使い方が上手でない限りは、一定の期間だけでもホットペッパーなどの有料ツールに頼らないと難しいです。

定額制のメニューにする

価格を安くすると、目標の売上が高くなればなるほど、人数をこなさなければいけないので、時間のかかるメニューはタブーとなります。

特に、お客様からの持ち込みは、色合わせやアートを確認していきながら進めるので時間がかかる上、「イメージと違う」というクレームにつながる可能性もあります。

ここでは割り切って、時短でできる自分の得意なデザインサンプルを作り、定額制メニューとして一人のお客様にかかる時間を短縮できるようにしていきましょう。

補足

もしこうしたサロンを運営していく中で、「やっぱり資格をきちんと取って、もう少し価格を上げたい」と思った場合は、サロンを作るコンセプトも戦略も大きく変わります。

その時は、資格を取った後に、それまでのお客様がもう来てくれなくなる覚悟で、リニューアルオープンすれば良いです。

まとめ

もし今、「無資格で自宅サロンを始めるか」「先に資格を取ってから始めるか」を悩んでいる人がいたら、間違いなく後者を進めます。

理由は、「無資格で始める方が、結局トータルで考えると大変だから」です。

それでも、「とにかく今は自宅サロンをやってみたい!」のであれば、それも素晴らしい経験になると思うし、私は挑戦してみるのも良いと思います。

一生懸命やれば、見えてくるものはたくさんあるし、うまくいくか、いかないかなんてやってみなければ誰にも分かりません。

もし途中で考え方が変われば、その時にやり方を変えることもできますしね。

少しでも参考になれば嬉しいです。

もりさん

最後まで見てくれてありがとう!はな、またね〜!

ABOUT ME
森 麻未
ご覧頂きありがとうございます。 このブログでは、これから自宅ネイルサロン開業を目指す全ての人のお役に立てるように、私の開業の経験や、現在のサロン運営についてを綴っています。 経歴 ・20歳からネイリストとして、ネイルサロンに在籍 ・7年のサロンワークを経て、27歳で自宅ネイルサロン開業 ・その後二人の娘を儲け、30歳で店舗兼住宅を建築し自宅ネイルサロンを移転 ・現在は小学生の子育てと両立しながら、月40万円~50万円を売上げている 所持資格 ・JNECネイリスト検定1級 ・JNAジェルネイル検定1級 ・JNAフット理論検定 ・ネイルサロン衛生管理士